2018年12月10日

教育の漸進的無償化立法を求める会に,一人の高校教員からメッセージが届きました。浪人生や高卒認定者も含めて,経済的な事由によって学ぶ権利が保障されないことがないよう,願いが込められたメッセージです。その投稿をご紹介します。
同サイト内リンクページは,ここ。https://wp.me/PaoAnz-f9

ある公立高校の事例です。

 両親を小学校3年生で亡くし、親戚の家で養育されながら高校3年生になりました。地道に努力し大変優秀な成績で、人柄も温厚で素晴らしいのですが、経済的な理由から国公立にしか進学できない状況でした。昨年は、模試の判定がAやBが出ていた国公立の前期、後期入試を受験しましたが、私大の定員厳格化で大学入試状況が激変し、まさかの浪人を余儀なくされてしまいました。今年は、コンビニで早朝のアルバイトを週3回しながら、宅浪で毎日図書館に通い、捲土重来を期しています。

 このような例は氷山の一角にしか過ぎないかと思われます。実際に、中堅の進学校でも、両親がおらず施設から通っている、祖父母の年金で生活している、という生徒もいます。両親がそろっていても経済的に厳しい状況もあり、国公立以外の私大は限られた数しか受けられず、給付制奨学金のある大学をターゲットに志望校を考えている例もあり、結果的に受験した大学全て不合格、という例もありました。このような状況の中で、予備校に通えず宅浪している卒業生も増えてきています。

 憲法で保障された学ぶ権利の保障を考えますと、浪人生や高卒認定者も含まれることを切に願います。経済的な事由によって学ぶ権利が差別がされることがないよう、大学進学を希望する全ての国民が給付制奨学金の対象になることを望みます。

どうかよろしくお願いします。

公立高校教師

2018年12月4日

 兵庫県の高校生から、会の事務局に届いたメールをご紹介します。

 メールの本文に記載されている「浪人生や高卒認定者が2020年度より始まる高等教育無償化の対象から外され」ることが決定されているかどうかは不明ですが、経済的に困難な状況にある若者の進路が制約されることはあってはならないと考えるものです。
 なお、2018年11月28日衆議院文部科学委員会の議事の中でこの問題が取り上げられ、大臣が答弁されました。支援対象者として高卒認定者や浪人生を含めるかは未だ検討中であるとされています。

以下,漸進的無償化立法を求める会に届いた投稿メール

 このメールは、浪人生や高卒認定者が2020年度より始まる高等教育無償化の対象から外され、社会から排除されそうになっている危機的な状況をお伝えしたくご無礼を承知で送らせていただきました。

 現在日本学生支援機構により行われている給付型奨学金の対象には、卒業後二年以内の浪人生や高等学校卒業程度認定試験合格者(旧大検)が含まれているのにも関わらず、2020年度より政府が始める高等教育の無償化や給付型奨学金の拡充では対象者として浪人生や高卒認定者が含まれず対象から外されます。

(文部科学省のHPにある資料を参考)
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/hutankeigen/index.htm

 家庭が厳しく、この制度の対象に含まれるかどうかで大学進学が左右される学生の身としては、現在の状況は大変不安です。

 もっとも問題なのは、高卒認定者や浪人生は人数が少ないということもあり、対象外にされているという問題がまったく注目されていないということです。普通の高校生と異なった特殊な立場にある少数派が無視され、経済的理由により進学を断念することがあってはなりません。特に高卒認定者は様々な事情により高校に通うことのできなかった社会的弱者であり、給付型奨学金の理念からしても、そのような人々こそ給付型奨学金の対象者として大学へ進学できるような社会であるべきにも関わらず、拡充と称しながら対象から外すというのはあまりにも不当です。

 漸進的無償化立法を求める会としては2020年度より実施される予定の高等教育無償化や給付型奨学金の拡充の対象者として浪人生や高卒認定者を改めて加え直すよう求める考えでしょうか?また、この注目されていない現状を変えるべく、ほんの少しでも公的な場所やメディア、SNSなどで問題提起する発言をしていただけないでしょうか。お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いします。